近年、耳にする機会が増えた民泊という言葉。ビジネス&観光名所が集積する地域ほどより身近に!

民泊っていったい何?

そもそも「民泊」とは、一般住居に泊まることを指します。
以前はホームステイのような無償での宿泊のイメージでしたが、近年はビジネスモデルとして注目されています。
その背景には
  1. 海外からの観光客が増えたこと
  2. 1によって宿泊施設が慢性的な空き不足となっていること
の2点が上げられます。
ここ2~3年の訪日外国人数の急増ぶりは凄まじいものがあり、2013年に1000万人、そして2015年には何と1600万人を突破しました。
それにもかかわらず、東京・大阪を中心にホテルの稼働率はなだらかな上昇、もしくは横ばい状態のまま。
すでに都市圏における宿泊施設の稼働率がピークに達していることを表します。
一方、2014~2015年に某代行業者を利用した訪日客数は何と52万5000人。
この数字を見ても、すさまじい速度で成長していることが伺えます。

言葉の定義、営業スタイルの傾向、業界の動向、etc。民泊について知っておきたい最新の知識を公開!

民泊の概要・魅力

民泊という言葉が一般的に使われ始めたのは、実はごく最近です。
元々、民泊という言葉自体は一般民家に泊まること…の総評を指していました。
そのためビジネスモデルとしての定義は、現時点は現時点でも確立されていません。
ただ、地域やコミュニティごとにローカルルール的なものが徐々に確立されつつあります。
また、近いうちに法の整備が行われると予測されています。
民泊の運営者・利用者ともに、新しく施行された法律・条例や地域の手法をきちんと理解することが求められます。
残念ながら民泊を取り巻く環境はトラブルが増加傾向にあり、国民の目も厳しさを増しています。
民泊のビジネスが停滞しないように法律関係の動向に注視し、きちんと順守しましょう。

そもそも民泊がここまで拡大した背景は?ビジネス・観光を目的とした訪日客数が急増!

宿泊客数の増加によって民泊のニーズも急上昇!

民泊が急増した要因として、訪日外国人客数の高まりが上げられます。
アジア圏における経済の発展、LLCの路線網の充実、ビザの発給緩和、そして円安による爆買いブーム…など、ここ数年間だけでもたくさんのキッカケがありました。
さらに、今後は東京オリンピックも控えていることを考えると、この傾向がさらに持続するに違いありません。
なお、2015年の訪日外国人客数は1600万人以上。
2013年よりも600万人も増加した計算となります。
こうした社会的な背景から、民泊ビジネスはさらに拡大・発展すると考えられます。

長年グレーゾーンだった民泊ビジネスですが、昨今のニーズの高まりによって規制緩和の動きがやっと…

民泊ビジネスの規制緩和に期待!

民泊に関するニュースといえば、新しいビジネスモデルの登場といった明るい話より、近隣住民とのトラブルなどのネガティブなニュースが多いのが現状です。
皆さんもお察しの通り、民泊は法の隙間を潜ったグレーな商売…と現時点ではいえます。
論点となるのは「宿泊料を得ることが常態化しているかどうか」です。
これに対して積極的に監視する機関がないことがトラブルを発生させる要因である一方、民泊ビジネスを大きく発展させた一因でもあります。
では、なぜ監視しないのか? それは国・自治体が大きなメリットと捉えているからです。
外国人客の受け入れは、国・地域における経済の発展に欠かせません。
「取りこぼし」をより少なくする手立てとして、民泊ビジネスへの期待感が高まっているのが現状なのです。

民泊の宿泊客の大半なもちろん外国人客。観光地を案内するなど、国際交流も大きな楽しみ♪

海外旅行者と交流するチャンス

民泊を利用する宿泊客の割合は、日本人よりも外国人の方が圧倒的に上回ります。
なかなかコミュニケーションを取る機会がない外国人との交流も、運営の楽しみにされるホストは多いでしょう。
外国人宿泊客に対して面と向かって話をすると、私達日本人の先入観の強さに気付かされます。
当然、宿泊客のほとんどが旅好きですから、これまでの旅にまつわるエピソードを聞くのも実に楽しいものです。
このようなプラスαの楽しみは、運営をしていると、いくらでも発見できるはずです。

物件オーナーにとっても民泊は見逃せないビジネス。短期間で効率的に空室を稼働させられたら…♡

空室対策としての有効性に注目!

民泊への参入を検討される方の中には、空き室に悩む物件オーナーも多いようです。
日本国内における賃貸のニーズに近年は大きな変動がありません。借り手探しに四苦八苦していれば、民泊という貸し出し方法に食いつかないわけがありません。
しかも、市場は世界規模。
不況をはじめとする国内の状況だけで客足がガタッと落ちる…ということは考えづらく、安定した収益も見込めそうです。
そして、旅館・民宿と比較して初期費用・運営ともに低コストなのも見逃せません。
このような手軽さと安定性が期待できる点は大きな魅力といえます。

訪日外国人客が日本の旅に求めるのはリアルな日常の風景。生活感あふれる住宅街の方が観光地より好都合な面も!

民泊における立地の重要性

訪日外国人客は当然日本のことが大好きです。
そのため、観光地化されたエリアは飽きた…という意見が多く、日常的な光景が広がる住宅街への興味・関心が高まっているようです。
すなわち「非観光地」にある部屋が、人気の上昇が期待できるというわけです。
訪日外国人は、とにかくアクティブな方が多いようで、観光地ど真ん中の名店よりも、都心から遠く離れた隠れ家的な店を探すという楽しみ方も流行しているようです。
ですから、今後は都心にこだわるのではなく、外国人のニーズを感じ取った上で物件をチョイスすることが肝要になると考えています。

オリンピックも控えている今後は、観光客の増加とともに、業界の動向や代行業者のサービスの展開からも目が離せません。
ただ、イベントによる一時的な客の増加は重視せず、コンスタントな利用が期待できるビジネス寄りのユーザーを意識した宿も増えつつあるようです。
このような動きを見ていると、民泊におけるジャンルの細分化も大いに想定されます。